前日夜の天気予報で、火曜日~水曜日にかけて、急速に低気圧が発達し、北海道は暴風雪になる影響で、本州の豪雪地帯も、そこそこの積雪があるらしいという予報があり。
これだけのまとまった雪は、今シーズン最後かも。
ちょっと無理してでも、走りに行っちゃおっかな。
翌日、各地のライブカメラをチェックしたら、予報通りの大雪でした。
仕事をやりくりして、9:30頃出発。
行き先は、2日前の日曜日と同じ奥只見。
そう、2日前にも走ったんです。ほとんど同じルートを(笑)。
ただし、2日前は、事前に得ていた積雪情報通り、道路に雪は全くない状態でした。道路脇の気温表示も、常時8℃~9℃で春みたいな陽気でしたからね。
この日は一転して大雪。
あえて、2日前と同じルートを回って、雪があるときとないときの違いを感じてみようと。
この日は、奥只見を一通り巡ったら、できれば会津で1泊して、翌日は磐越道をぐるっと経由して新潟の十日町へ行って(この時期、福島から上越~中越方面へ行くのは、至るところ通行止めなので、本当に大変ですね)雪景色の、星峠の棚田を見たいなぁ…という、ザックリした計画です。
まあ、仕事の呼び出しがかかってきたら、サッと東京へ戻らなければいけないので、翌日はどうなるかわかりませんが。
昼前、西那須野塩原ICを降りました。
国道400号を西北へ。
まずは、雪の前沢曲家集落でも行ってみようかと。
日光市に入ったあたりから、徐々に圧雪路に。
2日前に来たときは、道路脇の残雪すらなくなりかけていた所です。

国道121号を北上。
ここは、ある程度交通量が多いところなので、道路の積雪はあったりなかったり。
国道352号へ入ってしばらくすると、、一面銀世界に。
細かい粉雪が、横殴りに降り続いています。
それにしても…2日前とはまるで違う風景に感動。
道路脇の気温表示は、常時マイナス表示。

前沢曲家集落に到着。
2日前に来たときは、まったく雪がなかった駐車場。
この日はラッセルしないと停められない状態。
降り積もっている雪の質は、パウダースノーとまではいきませんが、そんなに湿ってない雪なので、ラッセルは楽ちん。
先月の、雪の道志みち(神奈川~山梨)のときと同じくらいの積雪深でしたが、道志の雪質はベシャベシャしていて、あらぬ方向へ滑りしまくり、ほんの少し登り坂になっただけで4Lに入れないと登らないくらいで苦労しました。
雪質で全然違いますね。
スノーブーツでも一応問題ない積雪深ですが…1歩進むたび、足がズボズボ雪に埋まって、やや歩きづらい。
スノーシュー(かんじき)を買おうかなぁ。

雪は静かに降り続いています。

集落へ向かう道。
有機的な曲がり具合と、微妙な高低差が美しい。

集落の奥の方に、こぢんまりとした神社が。
雪がしんしんと降り積もる静かな山奥の集落に独り佇んでいると、日常の都会生活では麻痺してしまっている、自然に対する信仰心みたいなものが呼び起こされます。
なんとなく合掌。(-人-)

…おや??
ふと足元を見てみると、私が集落に入るときにはなかった、動物の足跡が。
なんの動物だろう…こんなところで想像力を働かせるのも雪ならではで新鮮です。

集落を一周し、駐車場に戻ってきました。
この時点で14:00。
仕事の催促等はなさそうなので、会津若松の宿を予約しちゃいました。
集落を後にして、国道352号を西北へ向かい、国道401号を北上。
さらに国道289号を北上していきます。
しばらく進むと…
…おわーっ。。。
突然、目の前が真っ白に…。
10メートル先に前走車がいるはずなのですが、突風が着雪した雪を巻きあげて、一瞬で視界がゼロになりました。
軽くパニックです(^^;;)
しばらくハザード出して徐行。
こういうこともあるんですね。気をつけます。

会津や只見の道は、基本的に山深い景色が続きますが、この梁取という集落の近辺だけ、景色がパッと開け、2kmほど、真っ平らな、道北のような長~いロングストレートになります。
関東甲信越で、これだけ真っ平らな直線路は、他にないんじゃないかなぁ。

国道289号を西北へ進んでいきます。
国道252号へ突き当たったら、東へ。
沼沢湖へ向かいます。
ここから降雪量が増えて、風景は楽しめず。
このあたり、夏の早朝とかに走ると、朝靄が立ちこめた只見川の風景が美しかった記憶があります。
これは2日前の写真です。
只見川沿いの集落。
残雪がアイスクリームみたい。いい感じ。

時刻は16:00前後。
粉雪からボタ雪に。

沼沢湖というカルデラ湖の、北東側の湖岸をかすめる道路を走ってみます。
ここまでずっと国道で、いわゆる圧雪路でしたが、県道や、この道のような名もなき道は、除雪のプライオリティが低いので、雪が多く残っていることを期待して侵入。
まあまあ急峻なカルデラ壁を登っていきます。
やはり、国道よりずっと雪が多く残っています。

降雪が多いので遠景は望めませんが、箱庭みたい。

沼沢湖に着きました。
霞んで何も見えませんね。

湖畔の北東側を走る道路。
時々林の間から湖が見え隠れする1.5車線路です。

湖畔を離れ、深い杉林を抜ける道へ。
湿った新雪がかなり積もっている状態になりました。
圧雪路のつもりでブレーキを踏むと、ABSが作動するうえ、なかなか停まってくれません。制動距離が普段の3倍くらいに。

雪質チェックのため、降りて確認してみることに。
多少水分は多いものの、関東平野部で降る雪よりは全然粉っぽいですが、やっぱりスタッドレスは基本的に圧雪路を走るように作られているので、新雪には弱いなぁ、ということを再認識。
写真のように、タイヤの溝が雪で目詰まりしている状態なので、うまく排雪できないんでしょうね。

深い杉林を抜け、集落の間を縫って走る道に。
少し薄暗くなってきました。
このあたりは、国道からちょっと入るだけで、古民家がごく普通に存在し、現役で使われています。
左側の建物のように、千鳥破風のある建物、都内ではなかなかお目にかかれません。

時刻は17:00。
この日走るのはひとまず打ち止めにして、会津の宿へ向かおうかと思い、ポイント1から国道252号を東へ向かいました…
…が、まだ日没前。もう1本、走れそうだなぁ。
ポイント2を右折して、県道237号を走ってみます。
この道、最新のツーリングマップルでも、冬季通行止めという表記になっているんですけどね。
2日前に来たときも、降雪が多いこの日も、普通に走れました。
走ってみるとわかるんですが、この道は、集落と集落を繋ぐ生活道路なので、通行止めにしてしまうと住民が孤立してしまうように思いますが…昭文社はなんの情報を元にしているんでしょう。
今年初めて雪道を走ってみて、このような感じで、ツーリングマップルでは通行止め表記なのに実は通れる道、他にもいくつかありました。まあ、ツーリングマップルのメインのユーザーが単車乗りであり、主に夏場に利用される地図ですから(雪景色の情報なんか皆無ですしね)そのへんの情報はあまり精査されていないみたいですね。
さて、県道237号は、先ほど通った沼沢湖畔の道路から2kmほど南の道路です。
路面状況がころころ変わっていきます。
このあたりはしっかりグリップ。

徐々に道路脇の雪の壁が高くなってきました。先日の八甲田を思い出します。
だいぶ山深くなってきて、あまり除雪が追いついていない地区に入った感じ。
新雪であり、深雪です。
徐々に、クルマが思い通りに動かなくなってきました。
緩い上り坂で、アクセルを踏んでも、エンジン回転が上がるだけで、タイヤは空回りしてしまって、失速して止まったりとかですね。一瞬、2WDのまんま走っているのかと思ったほどです。
そんな状態なので、一度停止してしまうと、4Lに入れないと、上り坂は登れなかったです。15センチくらいしか積もってないんですけども。
ブレーキもあまり効きませんし(特に下り坂)横滑りもなかなかのものでした。至るところで滑りまくりです。
でも、そういうところを走りたくて行ったので、すごく楽しかったです。
ちょっと除雪されていないだけで、すごく違うもんなんですね。改めて勉強になりました。
少しずつ、雪に慣れているところです。

この道は、1箇所、見晴らしがいいところがあります。
2日前に撮った写真。
奥只見の山々の雪景色が美しい。

同じ場所で、ほぼ同じアングルで、この日撮った写真。
見事に何も見えませんね(^^;;)

同じ場所で、2日前に撮った写真、もう1枚。

ほぼ同じアングルで、この日撮った写真。
当たり前ですが、全然違うなぁ。

2日前は、ここから、日が沈む前に、80kmほど離れた大内宿へ行けました。
旧日光街道沿いの宿場町、大内宿。
イザベラ・バード(明治の日本を旅した英国の女性旅行家)の本にも出てくる、有名なところですね。

この日は、2日前とほぼ同じルートを走っていますが、雪道のためペースが上がらず、大内宿へ行く前に日没になりました。
本日の宿(会津若松)へ向かいます。
宿へ向かう道中、仕事のメールが入ってきました。遊んでないで帰ってこいと(笑)。
冒頭に書いたとおり、翌日は新潟の十日町へ行きたかったのですが、とんぼ返りで帰ることになりました。
宿へチェックイン後、会津若松の町並みが良さげだったので、サクッと散策してみました。
古い蔵や建物が結構残っていて、雰囲気がいいですね。いつかゆっくり散策してみたいなぁ。
居酒屋で一杯やって、宿へ帰りました。

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3/2(水曜日)
6:30起床、7:30出発。
15:00までに仕事場へ戻らなくてはならないのですが、せっかくなので、ちょっくら迂回して、雪深そうな山奥を経由して帰る予定です。
まずは初めての雪下ろし。

氷柱の育ち具合が過去最高レベルに。

エンジンをかけます…
が、先日の東北ツーリングの時もそうでしたが、やはり雪国に来ると、エンジンの始動が苦しげ。
通常なら「ハヒョヒョ…ブルルン」とかかるエンジン。
雪国だと「ハヒョヒョヒョ…ヒョ…ヒョ…ブル…ブルルン」てな感じ。
いつかは冬の北海道をツーリングしたいと思っているのですが、これではちょいと心許ないです。真冬の陸別とか、普通に-20℃とかなると思うのですが、そこで始動してくれないと困っちゃうなぁと(^^;;)
ジムニー標準のバッテリーは、55B24Rで一応寒冷地仕様ですが、もう少し容量の大きなものに替えたほうがいいのかなぁ。
出発です。
山奥に行く前に、鶴ヶ城に立ち寄ってみました。
雪景色が似合うお城ですね。


国道252号を只見方面へ向かいます。
この道は、除雪作業員の方が夜中に頑張られたようで、完全に除雪されておりました。
そして、県道32号を南へ向かいます。
県道32号は、序盤(県道59号の分岐くらいまで)は集落が多いので、あらかた除雪されてました。
山深い1.5車線路の雪景色。なかなかですね。

八甲田でも経験しましたが「晴れてるのに降雪がある」っていう現象も、雪国で育ってない私にとっては新鮮だなぁ。関東ではまずあり得ないので。

いくつか集落を通り過ぎるにつれ、徐々に圧雪路に。
さっきまでの晴れ間が消え、降雪量が増えてきました。

湿った雪ですね。ワイパーが忙しいです。
結構降っているので、撮影のためにちょっと降りただけで、体中に雪が張り付いたり、クルマのドアをちょいと開けただけで、雪が車内にドバッと入ってきてシートが雪だらけになったり。昨年、合皮のシートカバーにしておいてよかったです。

真っ白だなぁ。

国道へ突き当たったら、国道401号を西南へ向かい、国道400号を東南へ。田島方面へ。
国道401号。
喰丸トンネル通過後。
降雪は減ってきました。

このあたりで、ワイパーが言うことを聞かなくなり。
間欠モードでなく、ミスト操作していたんですが、ミスト操作の間隔がほんの少し空いたスキに、凍りついたみたいです。
車内の空気の循環はデフロスタに合わせていましたが、温度設定が低かったのかもです。
シエラについている「デアイサー」という機能があれば、なんの問題もないんですが、軽ジムの方にはなぜかついていないんですよね。(-_-;;)
一端停車して、ワイパーをバリバリと剥がします。
国道400号。
同じような景色が続きますが、雪国をほとんど知らない私は、飽きることもなく、ずーっと新鮮な気持ちで走り続けられます(笑)。
雪のコンディションも刻々と変化するので、乾燥路を走っているより全然楽しいしですし。
とか言いながら、見通しのいいコーナーで調子こいてたら、アイスバーンに乗ってしまってアセったりしました。
気をつけます(^^;;)

ここまでは、国道ながら山間部のマイナー路だったので除雪されてなかったですが、会津田島へ出たら、完全に除雪されて、雪はなくなりました。
スノードライブは終了です。
西那須野塩原に着いたら、ピーカンに晴れてる上に、春みたいに暖かい。
さきほどの雪景色の山間部から、直線距離でほんの50kmちょい離れただけですが、えらい違い。
コンビニの駐車場にちょっと停めておいたら、ボディ下面に張り付いていた氷柱が、ボコッボコッと、音を立てて落ちていきます(笑)。

これにて、今回の雪中ツーリング記録は終了です。
雪道を、おなかいっぱい堪能しました。
やっぱ国道より県道、県道より名もなき道を走るのが、自分の性に合ってますし、面白いことを再確認しました。そういう所の方が、雪も多く残っていますしね。
その結果、さまざまな雪質をたくさん経験を積めたのがよかったです。
何度かヒヤッとした体験ができたのも、いい勉強になりました。
帰ってきてから思ったのですが、一度くらい、チェーンを巻いて走ればよかったなぁと。
アピオのゴツいチェーン、装着練習のために自宅で1回巻いたっきり、未使用です。
まあ、あのチェーンが必要になるようなところを走るのは、もう少し雪に慣れてから、という気もしていますが。
相変わらずの長文・駄文、失礼しました。<(_ _)>