2015/11/10

青森林道ツーリング(3日目)~林道三昧~

(2日目からの続き)

前夜、マップルを肴に晩酌しながらルート計画していました。
むつは、楽しそうな林道が5本もあるので楽しみです。




林道の総距離はざっと69.5km。
これらの林道を全部走りつつ、「(1)仏ヶ浦展望台へ行く、(2)大間崎でマグロを喰らう、(3)恐山で温泉に浸かる…という3つのイベントを織り交ぜたいのですが、すべてを織り交ぜると、一筆書きを描くように無駄なく回ることは無理で、いくつか重複して走る区間が発生することもあり、1日で回るのはギリギリかなぁと。
それに、できれば尻屋崎(下北半島の東端)も好きなところなので行きたいですし、下北半島の真ん中(横浜町のあたり)にも2本林道があるようなので、それも通ってみたい。
そう考えると、2日ほしいところです。

当初の予定では、三連休の最終日(つまりこの日)の夕方までに青森へ出て、東北道に乗って帰るつもりでしたが、もう1泊、延泊することにしました(仕事は、あと2日くらいは動かないようなので)。

7:30起床。8:00宿発。
3泊目にして、やっとグッスリ寝られました(笑)
9時間爆睡。
とはいえ、その前の2日で合計7時間しか寝ていないせいか、まだ不足している睡眠を取り返しきれていないような。ちょっと眠い。

いつものように、コンビニでサンドイッチをかじりながら、ルートを練ります。
午前中のルートはこんな感じ。





【1】(現在地)国道338号を西へ
    ↓
【2】県道46号を北へ
    ↓
【3】県道253号を西へ(かわうち湖経由)
    ↓
【4】国道338号を北へ(仏ヶ浦展望台経由)
    ↓
【5】県道46号を西南へ
    ↓
【6】湯ノ川林道を北へ
    ↓
【7】県道284号(あすなろライン・林道)を西へ
    ↓
【8】国道338号を北へ
    ↓
【9】大間崎着(13:00頃?)

全行程151km(脇ノ沢方面は今回はスルー)
では出発進行。



【1】~【3】の区間は、これといった展望はなし。
時々牧場があったりなどして、道南ふうの風景が続きます。
三連休とは思えないくらい、交通量が半端なく少ないのが、果ての果て下北らしい。
かわうち湖をすぎた辺りに、いつの間にか、野平高原キャンプ場というのができていたんですね。
キャパはテント100張くらい。この様子だとたぶん無料。街からも遠いのでハイシーズンでも静かそう。
下北のキャンプ場は、奥薬研と大間しか知らないので、今度来てみようと思います。




【4】国道338号を北へ(仏ヶ浦展望台経由)
国道338号を北へ向かいます。




国道338号は、全線舗装されたのはわりと最近(といっても20年以上は経っているはずですが)。
その昔、ヤマト運輸が、この区間用にJeepを導入したとかって話はよく聞きますね。
昔は尻屋崎に向かう県道もダート区間がありましたが、たぶん今は全線舗装されていると思われます。

仏ヶ浦展望台着。
相変わらずの奇岩。
串本(和歌山)の橋杭岩も不思議ですが…あれとはまたひと味違った自然の造形。
仏ヶ浦の岩々には、何かスピリチュアルなものを感じます。




徒歩往復1時間くらいで、奇岩まで行けるんですが、今回は林道をたくさん巡りたいので、スルーして先を急ぎます。
iPhoneのカメラじゃスケール感がまったく出ませんが、断崖絶壁の道沿いの紅葉はなかなか見事でした。




来るたびに写真に撮ってしまう大きな岩。
間近で見ると、なかなかのスケール感なんですが。






【5】県道46号を西南へ
湯ノ川林道を目指すべく、海岸沿いから内陸へ入ります。




県道46号を登っていきますが…この中高速ワインディングは、道南っぽい、ゆるやかなコーナーと直線路。とても気持ちいい道でした。

それにしても、サルが増えてたなぁ。
下北半島のニホンザルは、世界の中でも北限のサルということで、天然記念物でしたっけね。
貴重な生き物ですが、昔は脇ノ沢以北では、それほど頻繁には見かけなかったと思います。今回、かなりサルが増えた印象。生態系とか、いろいろ難しそうですね。




【6】湯ノ川林道を東北へ
さて、お待ちかねの、今日1本目のダート…のはずが…入り口に「○○メートル先 工事中」の立て看板。
これはイヤな予感が…。
道も水たまり穴ぼこが多く、草もそれなりにボーボーで、所々藪こぎしながら進みますが…これは、あまり手入れされていない証拠ですね。
普通に考えると、通行止めの可能性が高い感じ。
一応、行けるところまで行ってみましたが…数百メートル分け入った地点で、倒木のため通行不可でした。
致し方なしです。
ダートを引き返します。

ルートを変更します。
この段階で11:00過ぎです。
ひとまず、【5】のルートを佐井村まで北東に戻ります(結果、1時間ロスしちゃいました ^^;;)
ここから後のことは、その都度考えます。
いつもの行き当たりばったり旅です。

佐井村から、県道284号(あすなろライン・林道)を東へ向かいます。




県道284号、通称「あすなろライン」は、ダートは短いみたいですが、奥薬研寄りの方は「東北有数の紅葉の名所」と記載がありますので楽しみ!

序盤は舗装林道。
その後、1.5車線の見通しの良い明るいダートに。
轍もなくフラット。落石もなし。
所々、舗装してある箇所があったり、支線分岐の標識がすごくわかりやすかったりで、走りやすいですがワイルド感は薄いですね。




一番荒れていて狭いところでこんな程度。
前日の雨で、水たまりは結構たくさんありました。
クルマは泥でヌタヌタに。




この林道は、後半(奥薬研寄り)直線路が増えてきます。
こんなまっすぐで道幅が十分な林道、関東には少ないような。
森林浴しながら、気持ちよ~く走ります。
なんだか、日々のストレスが抜けていくような感覚。




林道沿いはあまり紅葉してないみたいなので、ちょっと散策。
ちょっと分け入った先の、名の知れぬ小川周辺が、それなりに紅葉してました。




道はしばらく木立の中でしたが、1箇所、パッと景色が開けるポイントが。
キレイなススキだなぁ。
それにしてもまっすぐなダート。見通しもいいし幅もあるので、一般道感覚です。






この道は、マップルでは「紅葉の名所」と記載されていましたが、この日はまだそれほど色づいてなかったですね。
山奥に入るにつれて、どんどん緑色が濃くなってきました。この辺は針葉樹林帯(杉林)なんですね。




そんなこんなで、奥薬研着。
あまり紅葉は見られなかったけれど、関東近辺ではあまりなさそうな直線の林道を快走して気持ちよかったです。

さて、時間はちょうど正午。
ここ奥薬研で飯でもいいですが、やはり大間でマグロを喰らいたい。
易国間林道を通って、津軽海峡へ向かいます。




易国間は「いこくま」と読みます。
音の響きや難解な当て字からして、十中八九、アイヌ語由来ですね。
林道の入り口がなかなかわからずでしたが、いいんだか悪いんだか、このご時世、こんな山奥でも電波が入るんですね(笑)。
検索したら、賀曽利隆氏のウェブサイトが引っかかり、入り口がわかりました。

先ほどの県道284号あすなろラインより、道幅は1車線と狭くなり、山深く、多少鬱蒼とした感じです。
まあ、普通の林道ですね。山奥に来たなぁと実感します。




少し色づいてきました。




この林道は、展望はありません。ひたすら山深い中を走ります。
分水嶺でちょっとだけ景色が開けますが、電波塔が建っているのみ。




絶景ってほどではありませんが、所々、景色が見えます。




道幅が広くなってきました。麓に近づいてきたってことかな。薄暗い杉林。




やっと走破。
ふう(^o^;;)
17.4kmのダートですが、展望がなく、景色が開けないと、疲労の度合いが増しますね。同じような距離の中津川林道や川上牧丘林道に比べると、2割増しくらいの疲労。
でも心地よい疲れと走破感です。
ほっとひと息ついて安心したら、腹がグーッと鳴り。
そうだ、昼飯まだだったんだ。

国道279号を西北へ。
函館を望みながら、大間崎へ向かいます。




しばらく山深い林道を走ってきたので、なんてことないこの舗装路も、すごく開放的に感じ、気持ちよく走りました。林道を走っていなければ、こういう感覚もなかったと思います。
大間崎着は13:00すぎ。
駐車場どこだっけ? と探しちゃいました。少し奥まったところにあるんですよね。久しぶりですっかり忘れていました。

駐車場に、ドロドロのジムニーが2台。関東からおいでのようです。
スマホのカメラ(特にiPhone)って、なんでもキレイに補正してしまう傾向があり、この写真でもそうなんですが、実際には半端なくドロドロです。そういう私も同じくらいドロドロですが(笑)




大間崎からの眺め。函館や恵山がよく見えます。
この岬は、宗谷岬や野寒布岬と同じく、コンクリで固められてしまっており、イマイチ趣がなく、ちょっぴり残念。




かもめ食堂にて、大トロ、中トロ、赤身が楽しめるマグロ丼を注文。
大間のマグロは、秋から冬が旬らしいです。
秋のマグロ、美味いです。赤身からして全然違いますね。品良く濃厚な味わい。
手を抜きがちな小鉢や漬け物ががきちんとおいしいところにも、とても好感が持てました。
ただ、ちょっと値が張りますが(^^;;)




食べ終わって駐車場に戻ったら、先ほどの駐車場でドロドロのジムニーのオーナーさんたちが戻ってきており、しばし談笑&情報交換。
彼らも私と同じく、易国間林道を通ってきたらしいですね。

さて、次、どこ行こう。
とりあえず、R279を南東へ進み、大畑町へ向かいます。




大畑町から、佐藤ヶ平林道を走ってみます。




さっきまで青空でしたが、林道へ入ったあたりから、雨がぱらつき始めました。
しばらく走ると、通行止めっぽくロープが張られています。
しかし、その脇を、車一台分通過できるスペースがあります。
うーん。これはどういうことか。関係車両のみ通行可? それとも、通ってもいいけど、自己責任でね、かなぁ。
でも、特に「通行止め」と書いてあるわけではないので、とりあえず行ってみて、無理そうなら戻って来ればいいかなぁ、と進入。




ロープを通り過ぎてからも、特に道が厳しくなるわけでもなく普通のジャリダートです。
この林道は、標高が低いところを走っているので、あまり展望はないですね。




だんだんと、道幅が狭くなってきました。遠~~くの方にカモシカがいたりして、山深さを実感。
木々が鬱蒼と茂っていて、林というよりは森って感じ。林道ってより森道。
所々、藪こぎしながら進みます。轍も深くなってきます。轍からは1mくらいの背の高いススキも生えてたり。




かと思えば、パッと景色が開けたりして、林道はこういう変化が楽しいですね。
電線の鉄塔が延々連なっています。
なんだか頭が下がります。




前述のように、林道の入り口の方で、通行していいのかどうかよくわからないロープが張られていたので(この辺がよくわからない林道初心者です)、最後まで走れるのか不安でしたが、なんとか走破。なかなかディープな19.1kmのダートでした。
ゴールは、易国間林道の入り口と同じ赤い橋へ出るはずが、ちょっと東寄りの、奥薬研キャンプ場の脇に出ました。知らないうちに支線に入ってしまったようですね。

薄暗くなってきました。時刻は16:30過ぎです。
恐山へ向かいます。
県道4号のワインディング、久々に走りましたが、すごく楽しかったなぁ。
長いこと低速で林道を走った後だったので、余計に楽しく感じられたのかも。




恐山に着いたのは16:50くらいだったかな。
広大な駐車場に、クルマがほとんど止まっていない。
あ~そうか! ここは17:00で入山終了なんだった。。。
恐山温泉入れず(-_-;;)
写真は外輪山の大尽山です。




↑の写真は明るめに写っていますが、実際はかなり暗くなってきています。
ですが、残された最後の林道、正津川林道は8キロと距離が短いので、ちょっくら行ってみることにしました。




が…入口に「工事中」の看板。
途中で通行止めかなぁ。
とりあえず、行けるところまで行ってみよう。

所々、弱った路肩を補強工事してあります。




ショベルカーも何台か。




わずか数分で真っ暗に。




ここから先は暗いため写真なしです。
1箇所、まだ造成中で、盛り土されていないような、下りの急斜面がありました。
仮にこの先、行き止まりになった場合、後でここを引き返してくる可能性があります(帰りは泥々道の急な上り坂になる)。
一瞬、どうしようか迷いましたましたが、一応、何度か某河川敷で練習して、このくらいの急斜面は経験済みだったので(自己責任で)進んでみることにしました。

ただ、こんな整地状態ですから、この先、一般車が通行できる状態ではなさそうだな…と思っていたら、案の定「通行止め」。
引き返します。
件の急坂路。
ヌタヌタのマッドで、4Hではホイールスピンするだけで上れず。
4Lで登りました。
Sヶ島以外では初めて4L使ったかな。

というわけで、この日のツーリングは「日没サスペンデッド」的な感じで終了。
ダート50km走ったかな…。
林道5本のうち2本は走れず、恐山温泉も入れませんでしたが、それでも林道三昧で満足です。
まっすぐで道幅十分なダート、木々が鬱蒼と茂って山深く展望がないダート、走って小気味よいワインディング、海辺の断崖絶壁…あらゆるタイプの道がギュッと濃縮されていて、かなりおなかいっぱいな1日でした。


●本日の走行結果
 総走行距離:272.6km
 うちダート:50.6km
 総走行距離はたいしたことないですが、1日でダート50km走破は初めての経験でした。

(4日目へ続く)

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